自転車に乗るのが好きなんだけど、別にパーツや服装にこだわるとか競技とかではなくて(わかんないし)ただただこぐのが好きだ。昔ゲーセンでやったダウンヒルのゲームは面白かったけど。メンテナンスもできないし。で、人里離れたところで走るのではなくて街中で走るのがいい。人や車やバイクが行き来している中をひとり違うスピードでいられるから。自転車に乗ってるときはひとりなんだけど、私は「自転車乗ってる人」だからひとりでいいのって思える。と思ってこれは人見知り芸人が言っていた「何かをしている人になって不慣れな人と会話せずに済ませる」テク(飲み会で軟骨のから揚げを噛んでる人、楽屋で缶ジュースのラベルを読む人、街中でヘッドホンをして音楽を聞いている人)に近いなと気づいた。だから人見知りがやるべきスポーツは自転車だとまなべお顔そり宣言並みに宣言したい心の中で。
他の交通手段、スポーツと自転車とを比べてみると
徒歩 いかんせん人と接触率が高い。整列乗車を割り込んでくるおじさん、座席をゆずるタイミング、愛想の悪い駅員、顔と名前だけ知ってる知人、事務的な会話しかしたことがない知人、トラップはそこら中にまかれている。
バイク バイクといっても原付(昔黄色いカブに)しか乗ったことないが、ガソリンスタンドはけっこうやばい。作法がよくわからないし車が止まるだけのスペースに原付をちょこんと止めなくてはいけないしおじさんに「おねーちゃんカブ乗っての」って言われるし。検問や白バイにつかまることもある。あと信号でバイクがたまった時同じ原付にもなめられる(気がする)ので悔しい。自転車は体力ないので遅いと自覚しているのでいい。人の流れを見誤ると周りに迷惑かけてしまうけど、車の流れを見誤ると下手したら死ぬ。
他のスポーツ 団体競技は何かのサークル・会に参加しなきゃできないし。ジムって顔見知りになって仲良くなったりするって穂村弘のエッセイで読んでんだからねこっちは。私だってその輪の中に入っていけずに「修行僧」って呼ばれる自信がある。まあお金がかかるということはそれだけ人とまずお金のやりとりで関わりが発生するんだよ。
全く人と関わりたくないんじゃあない自分の気の使い方に自信がなかったり自意識が過ぎたり面倒くさかったりしてしまういやな奴が自転車に乗ってあなたに会いにいくよー。