最近蒲田が熱いらしいですね。少しなじみがあるので色々思い出してみました。事実と違う点があっても許してください。
まず蒲田といえばユザワヤです。ユザワは創業者の奥さんの旧姓だそうですよ。大田区、もしは近隣の区、東急線沿線のこどもは手芸の材料をだいたいここに買いにくるではないかと思います(いや違うかもしれません)。かくいう私も家庭科で作るエプロンの生地をここで調達しました。友達とこども二人だけで行って帰る前に電話ボックスで家にかけているときに、あまりきれいななりでないおじさんががっとボックスを開けてきてにゅっと伸ばしてきたその手に札束が握られていました。私たちがびっくりして固まっているとおじさんはどこかに行ってしまいました。蒲田の駅前といえばそんな感じのおじさんと鳩が常駐していたように思います昔は。だから夜女一人では歩かないほうがいいです。あ、ユザワヤと全然関係がないです。
それから羽つき餃子。私は一回しか食べたことがないんですけど。区役所の1階にあるほうの店に行ったら、大きいテーブルに案内されてガテン系の男の人たち5人組と相席にされてしまいました。男の人達はおいしい餃子をつまみにがぶがぶとビールを飲み大声でおしゃべりするのでこちらは縮こまって食べました。なのでおいしいかどうかはあまり記憶にありません。
腹ごなしをしたいのならタイヤ公園です。場所は忘れましたがタイヤがいっぱいあります。タイヤを半分地面に埋めた遊具って今でもどの小学校にもあるのかなあ。それから白くて大きな山みたいなすべり台がありました。あれダンボールに座ってすべると楽しいんですよねー。今でもあの滑り台は夢に出てきます。私は滑り台の真ん中にいて、登ろうとしても滑ってしまって手すりもないからずるずるずるずる落ちてうわーっていう悪夢を。
タイヤ公園でかいた汗を流すなら黒湯です。れっきとした温泉です。23区内の温泉って黒いのしか見たことがないのですがどこもそうなのかなあ。時間帯にもよると思うのですが、おばあちゃん達が話す山の手言葉と真逆のべらんめえ調の会話が聞くことができます。もしかしたら出勤前のお姉さんと一緒になることもあるかもしれません。
今は駅ビルはアトレになって随分おしゃれですが、私が高校生の頃はもっと蒲田らしくって、当時流行っていたL.L.Beenに似せて蛍光テープの貼ってあるI.I.Beamっていうリュックが売っていたり、屋上にチューリップ型の観覧車があったりしました。
あれなんだかあまり楽しい記憶だけではないですが、いい町だと思います。よくわかんないけど。松本大洋の「鉄コン筋クリート」を読んだときこの町蒲田っぽいなあと思いました。
え?文学フリマって京急のほうなの?あー京急のほうは全然知らないやごめんね!